どうも、管理人です。昨日に引き続き、ちょくちょくアニメ消化に励んでいるものの、中々捗らぬ! なので、本当申し訳ないんですが、またまた予定がずれ込むか変更になりそうな気配。最悪、何本か落とす形になるかもしれないので悪しからず。
今回紹介するのは、宝島社より刊行されている「女王はかえらない」という作品。第十三回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作として選出されたこの作品、当然作者もこれがデビュー作なのかと思いきや、あとがき読むと意外な事実が分かってびっくりしました。といいますか、失礼を承知でいえば、本編の種あかしよりも驚いたのは、多分そこ。ルルル文庫出身とか、盲点とかいうレベルじゃない…。
ということで、さっそく感想に参ります。今作の内容としましては、小学校のスクールカーストをモチーフとした小さな社会の闇と罪を描いた話。世間一般では、子供が純粋なものやらほほえましいものだの、色々と抜かしてますけど、そんなものはまやかしなわけで。むしろ、純粋な分だけよりえげつない社会がそこにあって、尚且つそれなりの社会構造が存在するものだと、この作品を読んで改めて感じました。
作品の構成としましては、出題編とも言える第一部、推理パート(嘘は言ってない)である第二部、そして解決編とも言える第三部 という、大きく分けて三つで纏まっています。それぞれ、舞台となる場所と人物の視点を変えつつ、一つの事件を描いているのですが、まあ何といいますか第二部は完全にミスリードを狙った部分で、そこにどれくらい騙されるか、あるいはそれを許容できるか、おそらくそこが評価の分かれ目なのでは。軽くネタバレすると、第一部の登場キャラが基本的にフルネームで紹介されたキャラがいないせいで、どうしても第二部の話と混同したくなるんですよね。まあ、この手の作品を読みなれてる人に言わせれば、おそらく初見でその辺は看破できるし、語り部の正体も自ずと分かるって話らしいですが。ちなみに、管理人はというと、これがミスリードを誘った表現というのは看破したものの、語り部の正体まではたどり着けなかったです。思い返せば、違和感を感じるべき部分はきちんと違和感として描かれていて、そこは上手くアピールできたのに、完全にこちらの手落ち。思わず、「そっちもか!」と飛行機の中で叫びそうになったのはここだけの話。
作品の構成としましては、出題編とも言える第一部、推理パート(嘘は言ってない)である第二部、そして解決編とも言える第三部 という、大きく分けて三つで纏まっています。それぞれ、舞台となる場所と人物の視点を変えつつ、一つの事件を描いているのですが、まあ何といいますか第二部は完全にミスリードを狙った部分で、そこにどれくらい騙されるか、あるいはそれを許容できるか、おそらくそこが評価の分かれ目なのでは。軽くネタバレすると、第一部の登場キャラが基本的にフルネームで紹介されたキャラがいないせいで、どうしても第二部の話と混同したくなるんですよね。まあ、この手の作品を読みなれてる人に言わせれば、おそらく初見でその辺は看破できるし、語り部の正体も自ずと分かるって話らしいですが。ちなみに、管理人はというと、これがミスリードを誘った表現というのは看破したものの、語り部の正体まではたどり着けなかったです。思い返せば、違和感を感じるべき部分はきちんと違和感として描かれていて、そこは上手くアピールできたのに、完全にこちらの手落ち。思わず、「そっちもか!」と飛行機の中で叫びそうになったのはここだけの話。
そして、内容に関する話をすると、元々クラスの女王として君臨していたマキと、新たに転校してきて新たに女王として君臨しようとするエリカ、この二人を筆頭にクラス振り回され、その果てに待っていた結末が…というあたり、何とも残酷なと思ったんですが、一方でこれ以上に残酷なのはその後の部分ですね。全てを知っているのは当事者として関わった4年1組の生徒たちだけで、だから決して公にはならない。故に、やってることが全て無駄でしかないのに辞めることができない義郎さんの奇行(意訳)、同じ境遇だからこそ共感している義郎さんと由美さんの関係、この辺は意味が全部わかった時は中々胃が痛くなりました。本当、あの二人がああいう関係だったのに、この二人が一周回って手を取る様な関係になるのは皮肉以外の何物でもないです。あと、何よりも残酷に思えたのは、先程言った「4年1組の生徒のみが真相を知っている」というところ、それさえも正確ではないというところ。それこそ、行動原理だけなら可愛いもの(?)なものの、やってることはひどくえげつなく、それどころか黒幕が別にいるとかね…。これさえも、ある意味ミスリードを狙ってやったからこその破壊力であって、あのキャラがああで、あのシーンがこういう意味を持っていたと分かったところは軽く戦慄を受けました。これがリコーダーじゃないのは、台無しになるからかな(すっとぼけ)
とまあ、こんな感じでしょうか。実のところ、表紙とあらすじでピンときて、これと言って評価を調べないまま買ったんですが、とりあえず読み易さと分かりやすさと適度に謎をばら撒いていく手管など、文章のレベルは高いと思いました。そういった点で、これが大賞に選ばれる理由はわからんでもなくて、いいか悪いかは別としてこなれてる感はあります。あと、期待していた方向性と照らし合わせるとすれば、おもいのほか子供たちの闇が深い話になっていて、ちょっと予想とは違っていたものの、これはこれで面白い作品ではあったかと。特別 薦めはしませんが、興味があるなら読んでみていいのでは。あとは趣味の問題だと思うので。